さよなら言えてたらよかったのかな #夢小説 #ヒロアカ #百合夢

恋人のいる世界を守って死ぬ、ドラマの見過ぎなんじゃないの?


実際そんなことが自分の身に起きてしまうと、とたんに現実になる。折り合いがつけられない愛する人の死という現実が迫ってくる。
そこから目を逸らすために、私はキャシーの死に意味を持たせる。たとえキャシーがそんなこと望んでいなくても想定していなくても、生き残ってしまった私のために私はキャシーは、私のために世界を守って死んだのだと思い込む。思い込みたい。まさか私以外の誰かのために、キャシーが私からキャシーを奪って行ったなんて思いたくない。
でも、知ってるんだよね。
キャシーがヒーローになったきっかけのお師匠さんのために自分の立場も全部振り切って行っちゃったってこと。
私とキャシーの恋や愛の定義が違いすぎて、私の中に煮え切らない気持ちがあること。

死ぬつもりなんてなかったと思うけど、生きて帰れる保証もなかった。
それでも、キャシーは困ってる人がいる・怖がっている人がいると縁もゆかりも、キャシーが助けに行ってくれたことも認識してないようなやつらが大多数である国に行って、帰ってこなかった。私はキャシーの献身に似た陶酔を理解できなかった。キャシーも、私の……キャシーだけ無事でいてくれればいいという願いを理解できなかった。それを恋というラッピングに包んで二人で眺めていただけ。
キャシーがくれたアメが溶けて再度形づくってを繰り返すのを、私は一人で過ごさないといけないのかな。キャシーは、私がこんな気持ちになること想像してたかな。畳む