王子様とお姫様のことが大好きな俺と、俺のことが大好きな王子様とお姫様 #夢小説 #K2 #男夢主

※大親友ルート
 俺が一番一也が王子様で宮坂がお姫様だってわかってたのに、なんで俺が入っていけると思ってしまったんだろうな。
 
 そんなことを言ったら、二人は何言ってんだこいつは……みたいな目でみてくる。だって高校の時に少女漫画みたいな出会いがあって、でまあ医療漫画みたいな展開があって……そのあと大学で俺と出会ってさ、そういうなんか……感動的なエピソードみたいなものないじゃん。俺だけ。
 そんな卑屈な告白を、二人は真面目に聞いてくれた。真面目なんだよ二人とも。ほんっとに真面目。俺だって地元じゃ真面目な方だったけど、なんていうか二人は……真摯なんだよな。向き合ってくれるの。話してる時も適当に聞かないし。適当に返事もしない。あとで違うと思ったら訂正してくるし。
 
 しおりん(どうやら彼女の人生でこのあだ名で呼ぶのは俺だけらしい)はからかうように声をかけてきた。
「何、おでかけがしたかったの、ナマエ君は。どっかいく? サンリオピューロランドとか」
「そうじゃな……なくはない。お出かけはしたいかな。サンリオピューロランド行きたい。全ての建物からはみでる一也見たい」
「面白そう。行ってみたいね。……特別な思い出もあったらうれしいけど、ナマエくんと僕と宮坂さんで過ごした時間も十分素敵な関係になってると思うけどなぁ」
「一也……お前は俺より徳が高すぎてさぁ……時々俺、恥ずかしいよ。一也みたいにすごくなくて」
「どうしたんだい。ナマエくんらしくない。いつも……太陽……?いやもっと近い……うーんと、なんか、腹巻き?」
「腹巻き……俺は、一也の、腹巻き?」
「うん。あったかくて、大切なんだけど近くにいてくれる」
「え、それナマエ君はうれしいの?」
「それ言っちゃだめだしおりん」
「わぁ……男の子って、わっかんないなぁ……」
 自分でも幼稚だなとか、くだらないとか、さびしいのに大人ぶって自分の気持ちを覆い隠してしまおうとしたのに二人は俺の気持ちを言葉にして、それでいて俺のことを大切にしてくれる。俺、二人のこと大好きだ。あんまり深く考えてないけど、二人の子供に生まれてきたかったな。畳む