#MHA
#ミリ環
『いびつな春を縫いとめる』
お題は https://garnet.xyz37.xyz/
卒業っていうイベントはどうにも人をせっついて、判断を誤ったかもしれないと揺れ動かす何かがあると感じる。
ミリオとはずっと友達でいれば良かったのかもしれない。恋人みたいな、いつか壊れてしまうような関係になってしまったことで後悔する日が来るかもしれない。友達でいたっていつか壊れてしまうかもしれないけど、なんとなく恋の方が壊れやすい気がする。ドラマの見過ぎかな。
そんな俺のゆらめきを知ってるのか、知らないのか。ミリオはいたっていつも通りだ。いつもと一緒、ご飯を食べて、学校に行って、まあいろいろして、寝る。
そんな当たり前のような暮らしがなにより貴かったのだということを後から知る。俺は初めての一人を満喫しているようで少しの不安を感じている。帰ってきても、一人だし、ご飯は事務所の人たちと行くけど、ミリオはいない。
卒業式のときに三人で撮った写真を未練がましく見つめて、どうしたらまた三人で居ることができるだろうと思案して現実味がないことにがっくりと落ち込む。もう戻らない日々を恋しく思い続けるのは消耗するけど、なかったことにはしたくない。
三人で行った卒業旅行で買った、小学生が修学旅行で買うような剣に龍が絡みついたデザインのキーホルダーを指先でいじり回しては、電話かけたいなと思いながらも通話ボタンをタップできないまま眠りにつく。畳む
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